新卒採用のコンサルティングを主軸に、経営戦略策定、採用、人材育成など「人と組織の成長コンサルティング」を手がける、株式会社Legaseed。成長中の同社では、ビジネスの拡大にともない契約の数が急増。締結後の契約管理まで手が回らない状況でした。そこで目をつけたのが、AI契約管理システムのLegalForceキャビネ。Management Promotion Div.の増田様に、LegalForceキャビネを導入した経緯や活用のポイントを聞きました。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
当社ではManagement Promotion Div.が法務業務を担当しています。Management Promotion Div.は法務専門の部門ではなく、法務、IT、人事、労務、総務などのコーポレート機能を集約した部門です。私はITや情報システムの領域を主に担当しており、社内で何らかのシステムを利用する場合には、導入に関する実務を担っています。法務業務に関しては、電子契約サービスや、今回のLegalForceキャビネの導入に携わりました。
LegalForceキャビネを導入した理由や、導入以前の課題感について教えてください。
LegalForceキャビネを導入した理由は、リスクマネジメントの品質を向上させるためです。当社では、会社の成長にともないクライアントや協力会社との契約数が急増しており、締結後の契約書を適切に管理する重要性が高まっていました。しかし、法務業務に割ける社内リソースが少なく、契約管理まで手が回せていない状況に課題を感じていました。
また、当社の主力事業であるコンサルティング部門では、クライアントごとに発注書と業務委託契約書を締結するため、似た内容の契約が多く、社内のメンバーからの相談も重複する部分が多いです。こうした事業部門からの相談に、都度対応することを非効率に感じていました。
そこで、クラウド上で契約書を管理し、誰でも自由に内容を照会できる仕組みがあれば、業務の効率化とリスクマネジメントの品質向上の両方を実現できるのではないかと考え、LegalForceキャビネを導入しました。
実際にLegalForceキャビネを使うときの流れを簡単に教えてください。
契約締結は、LegalForceキャビネと連携している電子契約サービスを利用しています。契約締結が完了すると、LegalForceキャビネに自動で契約書がデータ連携されます。主要な電子契約サービスとデータ連携ができる点もLegalForceキャビネの導入を決めた理由でしたね。
LegalForceキャビネに契約書を連携した後は、リーガルチェックを担当した弁護士名など、当社特有の管理項目を追記し、契約書の格納が完了します。その後は主に「全文検索」を使用しています。事業部門のメンバーにも使ってもらい、締結済みの契約書の内容を知りたい場合には自分で調べられる仕組みをつくりました。
クライアントとの損害賠償の取り決めや、権利関係など内容が複雑な部分については、法務担当に相談が来ます。LegalForceキャビネ内で自由に契約書を閲覧できるため、相談を受ける際にも、「この契約条項をこんな内容に変更したい」というような、契約の要点を押さえたうえでの相談が増えて助かっています。
LegalForceキャビネ導入によって感じている効果を教えてください。
電子締結サービスのみを利用していたころは、契約書の「ファイルのタイトル」でしか検索できず、肝心の内容を把握するのに手間がかかっていました。当社の契約は業務委託契約書が約4割を占めるので、タイトルだけでは区別しづらく、契約書の命名規則をつくっても例外が発生してしまうことが多くありました。
LegalForceキャビネ導入後は、相手先の会社名はもちろん、本文に含まれる単語1つでも契約書を検索できるようになりました。社内のメンバーも、検索精度の向上に感動しています。
契約書の管理は、「紙での管理」→「電子契約サービスでの管理」→「LegalForceキャビネでの管理」とやり方を変えてきましたが、LegalForceキャビネが最も契約書の中身を管理しやすいと感じています。
今後どのようにLegalForceキャビネを活用していきたいですか。
まずは過去の契約書のアップロードを進めたいです。当社が締結している契約のうち、約3分の1はLegalForceキャビネにアップロードが完了しています。残りのうち、半分は先日吸収合併した企業から引き継いだ契約書で、もう半分は紙ベースで管理していた時代の契約書です。これらも優先順位をつけつつ、LegalForceキャビネに順次アップロードして、さらに検索性を高めたいですね。
LegalForceキャビネをどのような企業、法務部にすすめたいですか。
当社と同じように、リスクマネジメントの質を高めたいものの、契約書管理に十分なリソースを回せない企業や中小企業におすすめしたいです。
ベンチャー企業の法務担当者は、契約書を素早く検索し、正確に読みこみ、他部門に対してアウトプットしていくスキルが求められます。そのような状況で、Excelなどで作成した台帳で手動管理をしていると、管理の負荷が高いだけでなく、契約書に関する重要な事項を見落とすなどのリスクも高まります。当社と同じようなステージの企業には、ぜひLegalForceキャビネをおすすめしたいですね。
今後、LegalForceキャビネに期待したいことがあれば教えて下さい。
電子契約サービスとのデータ連携に魅力を感じてLegalForceキャビネを導入したので、より多くのサービスとの連携が生まれることを期待しています。
スタートアップ企業ではコミュニケーションツールを使って社員同士がやり取りする場面が多いので、それらと連携し、より効率的な契約管理ができるようになると嬉しいです。
(取材日:2021年12月)※掲載内容は取材当時のものです。