契約管理規程の目的・決め方・運用のポイントを徹底解説

契約管理規程の目的・決め方・運用のポイントを徹底解説

契約管理規程は、契約書審査・管理のために設置する規程です。契約書を正しく管理し、契約業務の効率化を図るなどの重要な役割があります。このページでは、規程の決め方のコツや、運用のポイントについて解説します。

また契約管理規程を決める上で「他の社内規程」との関係性も気になるところです。情報セキュリティ規程や、社内の文書管理規程など、会社の代表的な規程との関係についても説明します。

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契約管理規程とは

契約管理規程とは、契約に関連する業務フローと運用ルールをまとめた規程のことです。

基本的に「契約書」の管理についての規定が中心であり、「契約書管理規程」と呼ぶことも多くあります。

つまり契約書の審査・締結・管理・廃棄といった「契約書のライフサイクル」の各段階で、どのように作業を進めるか、どのような運用ルールを守るべきかなどを定めたものが、契約管理規程です。

例えば、契約書の記載方法や、契約書の閲覧・共有についての決まり、契約書審査の進め方など、契約関連業務の全体を網羅するように具体的なルールを規定します。

契約管理規程をつくり、業務のフローを一定の品質に保つことは、リスク回避や効率化の面で重要です。契約管理規程の重要性や目的については次の項目で解説します。

契約管理規程の目的・重要性

契約管理規程を定める目的として、以下の2つが挙げられます。

  • 契約リスクの管理
  • 業務効率化

契約管理規程を定める目的の一つは「契約リスク」を管理することです。

契約リスクとは、契約内容に潜む不利な条件を残したまま契約を締結してしまうなどのリスクや、契約管理上のミスによって問題が発生するリスクなどを指します。

契約管理規程によって、契約書の作成や審査のフロー、管理のルールなどを徹底することにより、そのような契約リスクを減らすことにつながります。

また「業務効率化」の面でも契約管理規程は重要です。

契約・契約書の扱い方についてのルールが決まっていないと、案件ごとに契約書の書き方が違って混乱を招いたり、必要な契約書を探すために時間がかかったりなど、業務が煩雑になりやすくなります。契約管理規程によって契約業務全体に統一性を持たせることで、業務全体をスムーズに進めやすくなります。

法務業務の品質を担保し、業務の効率化を図るために、契約管理規程は欠かせない存在です。

契約管理規程を決める前に整理すべき項目

契約管理規程を決める準備として、いくつかの重要な項目を整理・決定しておく必要があります。事前に整理すべき主な3つの項目を確認しておきましょう。

契約管理担当者の決定

手順の第一は、誰が契約を管理するか、「主体」を決めることです。会社全体の契約業務を俯瞰的に管理する「統括部門」を決めておくと、適切な管理がしやすくなります。

契約管理を統括する部門の代表は「法務部」ですが、会社によっては総務部・管理部などが担当します。

さらに契約管理を統括する部門における責任者・担当者も同時に決めておきましょう。会社全体の契約業務を俯瞰的に管理できるよう、担当者はチームで対応するのが望ましいです。

業務フローの検討・課題の洗い出し

次に契約管理の業務フローを分析し、契約関連業務全体で発生する課題を洗い出しましょう。

契約書の承認や押印処理、契約書の管理・廃棄などのフローをよく分析し、どの段階で、どのような課題が発生するかを検討していくと、契約管理規程で定めるべき項目を把握しやすくなります。

例えば、会社ではしばしば「審査が必要な契約書を抜け漏れなく網羅するにはどうしたらよいか」といった課題が生じます。また「締結済みの契約書を関係者が効率よく閲覧するにはどうしたらよいか」といった課題もあるでしょう。

業務フローと課題を棚卸することで、契約管理規程に必要な項目をもれなく策定しやすくなります。

既存契約書の棚卸・整理

契約管理規程の対象となる、契約書の洗い出しも必要です。社内にどんな契約書があるのかを確認して整理し、全体を把握していきましょう。

既存の契約書を整理することで、契約書の取り扱いや保管について決めておくべきルールや、効率的な業務フローについてのヒントが得られるはずです。

どのようなITツールを使って契約書を管理すべきかについても、この段階で検討できるでしょう。よく利用されるITツールは、エクセルなどの「表計算ソフト」や、契約書管理に特化した「契約管理システム」です。

契約管理システムについて詳しくは、当ページ内の「契約書の管理システムを導入する」をご参照ください。

契約管理規程の作り方・決めるべき内容

契約管理規程として決めておくべき基本的事項がいくつかあります。どのようなことを決める必要があるのか、特にポイントとなる5つの項目を解説します。また以下の資料でも詳しく解説しています。

交渉や契約締結についての規定

契約管理規程で決めるべき項目の一つは、交渉や契約締結のフローについてです。例えば、以下の点についての規定が挙げられます。

  • 契約の起案・交渉をどの部門が担当するか
  • 契約締結まで誰の承認が必要か
  • 契約書の作成が必須のケース・不要なケースについて

契約書を作成するかどうかについては「全種類の契約で、契約書の作成を必須」としてもよいですが、業務を簡略化するために、例えば安価な消耗品の購入など一部の契約については不要とすることも可能です。

ただし契約書が不要なケースを厳密に規定することは難しく、取引内容によって事情が異なる可能性を考慮するため「少額な取引などは、部門長の判断で契約書作成を不要とする」など、担当部門の判断にゆだねる要素を盛り込むことが重要です。

契約書の内容・記載についての規定

契約書の記載方法を統一するためのルールも、契約管理規程に加えます。例えば以下の内容です。

  • 名義人の決め方
  • 契約書の件名・ファイル名の決め方
  • 書式、文体などの体裁

契約書の作成では、誰が契約書の「名義人」となるかについての規定を検討する必要があります。例えば全て「代表取締役」で統一する、あるいは「部長名」で締結できる契約書もあるなど、会社によって名義人の決め方のルールはさまざまです。例えば、次のような規定をおきます。

契約書名義人は、原則として当該契約書に基づき実施される業務を遂行する権限を有する者とする

また契約書の件名のつけ方や、契約書のPDFファイル名の規則なども決めておくと契約書の整理がしやすくなり、契約管理の煩雑化を防げます。

「A4横書き」などの書式や、「ですます調」は使わないなどの文体について決めておくことも、契約書の統一性を保つために重要です。

契約書の審査についての規定

契約書の審査についても、契約管理規程で定めるべき重要項目です。例えば以下のような項目を規定します。

  • 審査の対象となる契約書の種類
  • 契約書審査の担当部署・担当者
  • 契約書審査のフロー

例えば、自社製品について、ひな形通りの契約書を締結する場合など、審査不要の契約書が何かを定義します。全件を審査する「全件審査方式」を取るなら、その旨を規定します。

審査の担当部署・担当者についても、「法務部の契約書審査担当者が契約書審査を行う」など、具体的に規定しておきましょう。

さらに審査のフローについて、審査担当者へ契約書をどのように送付するのか、具体的な方法を規定しておきます。システムやメールで送付するなど、具体的なフローを決めておくことが重要です。

契約書の閲覧・共有についての規定

契約書の閲覧・共有についての規定も、契約管理規程に含めるべき項目です。

例えば、規定の中に、以下のような総則的な規定をおきます。

契約書は機密文書扱いとし、閲覧は、業務上必要のある役職員に限り行うことができる

さらに閲覧・共有のルールを具体的にし、適切なメンバーのみに閲覧を限定するため、よりきめ細かくルールを決める必要があります。例えば次のような規定を設ける必要があるでしょう。

  • 施錠方法やデータのセキュリティ対策
  • メールやFAXで契約書を送る方法・パスワード設定のルール

社内には情報セキュリティ規程などの「総則的な規程」が既に設けられていることも多いでしょう。こうした規程と矛盾のないようにしつつ、契約書特有の特則を契約管理規程で決めておくことが必要です。

契約書の保存・保管についての規定

締結した契約書を保管・管理する方法についての規定も、契約管理規程に含めます。

例えば、保管の方法についての総則的規定として、以下のような規定をおきます。

契約書の保管は、会社指定のキャビネットまたはシステム上で行うものとする

保管方法については、より具体的に方法を指定するため、ルールには以下のような項目も網羅しておきましょう。

  • ラベルやインデックスについてのルール
  • 契約書の期限や更新時期の管理方法
  • 契約書ごとの保管期間および廃棄のルール

契約書を含む書類全般の扱い方を定めた「一般文書管理規程」が既に存在する場合もあるでしょう。ただし一般文書管理規程だけでは契約書についての規程として不十分であることが多いため、契約管理規程で詳しい規定を作ることが重要です。

契約管理規程を運用するためのポイント

契約管理規程を作っても、実際に契約業務でその規程が守られなければ意味がありません。契約管理規程がスムーズに運用されるためのポイントを以下に解説します。

社内への周知・教育を徹底する

まずは関係するメンバー全員に、その内容をよく知ってもらうことが、契約管理規程を運用するための第一歩です。全体への通達や、研修の実施、必要なら個別に説明する機会を設けるなど、契約管理規程についての周知を十分に行います。

周知・教育は、一度だけでなく繰り返して行うものです。また、異動などで新しいメンバーが加わる際にも周知・研修も必ず行うよう徹底する必要があります。

加えて、ルールはいつでも閲覧できるようにしておくことが重要です。社内の情報共有サイトなどに分かりやすく提示し、関係するメンバーがすぐに確認できるように掲示しておきましょう。

現場の意見を反映しつつ調整していく

契約管理規程は一度作ったらそのままにするのではなく、想定しなかった問題や管理フロー上の問題が見つかったなら調整することも重要です。

現場の担当者にとってやりにくい部分はないか、改善案はないかなどをヒアリングして、できるだけ現場の実態に合う形に規程を調整していきましょう。

さらに契約業務は会社の取引内容の変化や、法律の改正などに応じて、常に事情が変化していくものです。年に1回など時期を決めて、契約管理規程を定期的に見直していくようにしましょう。

契約書の管理システムを導入する

契約書の管理に特化したITシステムを導入することで、契約管理規程の運用がしやすくなります。システム上で契約管理業務を行うことで、システムの機能やルールの下で運用することになり、契約管理規程に沿った業務フローが実現しやすくなるためです。

契約書の管理に特化したシステム「LegalForceキャビネ」なら、締結後の契約書の保管・共有・管理の業務を、システム上で簡単に実施することが可能です。

また、契約書ごとに「担当者を設定」できるため、契約書の管理を担う担当者が⼀⽬で分かり、締結済みの契約書の放置などを防ぐことができます。

閲覧権限」も柔軟に設定でき、特定の部門にしか閲覧できない契約書と複数部門が閲覧できる契約書を区別するなど、契約書管理規程のルールに合わせることができます。

更新期限の近い契約書を「自動的にリマインドする機能」もあり、更新手続きの抜け漏れや不要な契約の自動更新などのトラブルを防止することが可能です。

契約管理なら「LegalForceキャビネ」

契約管理規程があることによって契約管理業務の進め方に一定の基準が設けられるため、契約管理業務をスムーズに進めやすくなります。さらに契約書の作成や審査のフロー、管理のルールなどを徹底し、契約書に関するリスクを減らすためにも契約管理規程は重要です。

契約管理規程には、契約締結の手順や、契約書の記載内容、契約書審査、契約書の閲覧・共有など、さまざまなルールを盛り込む必要があります。

作成した契約管理規程を運用するには、社内に周知徹底を行うことが重要です。そして正しいフローの運用をサポートする契約管理システムの導入も役立ちます。「LegalForceキャビネ」には閲覧権限の管理や、案件ごとの担当者設定の機能などがあり、契約管理規程の運用を促進するためにご活用いただけます。

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契約管理規程についてさらに詳しく知りたい方は、以下のダウンロード資料もご利用ください。規程のサンプルを無料でダウンロードできるURLもあるので、ぜひ契約管理規定を作成する際にご参考になさってください。

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