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年間2,700件もの契約審査を効率化 「戦略的な法務」を目指す商社の挑戦

年間2,700件もの契約審査を効率化 「戦略的な法務」を目指す商社の挑戦

LegalForce 総合商社

三谷産業株式会社

CSR本部 法務部 法務課 課長 飴 義孝 様 俵 奨吾 様 湖景 悠貴 様

POINT
  • 年間2,700件以上の契約審査の負担を軽減するため導入
  • 戦略的な法務部門を目指す余力を生み出せた
  • 契約審査の件数が多い企業、スタートアップ企業におすすめ

化学品、樹脂・エレクトロニクスなど6つの領域で日本やベトナムのビジネスを支える商社、三谷産業株式会社。年間2,700件以上もの契約審査に対応しつつ「戦略的な法務部門」への進化を目指す同社法務部の皆さんに、LegalForceの導入経緯や活用法を聞きました。

法務課の3名で年間2,700件以上もの契約書を審査

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

CSR本部 法務部 法務課 課長 飴 義孝 様

飴様 CSR本部の法務部法務課が、グループ全体の契約審査、法律相談対応、社内規定の管理、会議体の運営、知的財産権の管理などを行っています。実務は課長の私と担当の俵、湖景の3名体制で担当しており、昨年は2,784件もの契約書を審査しました。審査する契約類型は秘密保持契約(NDA)、取引基本契約書を中心に40種類以上にのぼります。

中期経営計画の見直しを契機に、AIを活用した契約審査に踏み切る

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

飴様 契約審査の件数が非常に多く、業務の負担が大きいことが課題でした。また当社は商社ですので、契約書には当社のクライアントと仕入先企業の二者が関与し、それぞれが自社のひな形を使いたがります。当社としては見慣れない契約書を審査する場面が多く、審査1件あたりの負担も重かったのです。

そんな折、中期経営計画の見直しがきっかけで、3年先や5年先を見据えて新しい技術を取り入れるべきではという議論が生じ、AIを活用したツールの導入を検討し始めました。当時は世間的に「AIによって代替される仕事」という話題が盛り上がっていたこともあり、従来の対処療法的なサービスを提供する法務部門から、戦略的な法務部門への進化の必要性が論じられていた時期でもありました。

俵様 最終的にLegalForceに決めた理由のひとつは料金体系でした。審査件数に基づく従量課金ではなく、アカウントあたりの定額。審査件数が多い当社にとってこの料金体系はありがたかったです。

飴様 LegalForceはベータ版から利用を始めて、その後正式リリース版に移行しました。移行に際しては社内稟議で費用対効果を細かく説明したことを覚えています。審査1件あたりの平均削減工数、年間の審査件数、スタッフの人件費を乗じて効果を算出しましたね。

「自動レビュー」と「比較」を活用し、スピーディーな契約審査を実現

実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。

湖景様 事業部門から契約書のドラフトを受領する際には、グループ全体で使用しているワークフローシステム経由でWordファイルが送られてきます。集まった契約書は、希望納期ごとにExcelファイルの一覧表にまとめ、担当を割り振ります。

CSR本部 法務部 法務課 湖景 悠貴 様

当社のひな形を使用した契約書や、過去の契約を単に更新するだけの案件は「比較」を用いて新旧の差分を確認します。その他の場合は契約書を一読したうえで、簡素な内容であれば自分の目でチェックし、そうでないものは「自動レビュー」にかけています。アラートごとに重要度が表示されるので、メリハリをつけて確認できるのが気に入っているポイントです。

私はまだ入社して日が浅いので、一次レビューを担当しています。自身で確認した契約書は上司に二次レビューをしてもらってから事業部に戻します。すべて完了したら、修正版をワークフローシステムで事業部門に返送しています。

自動レビューイメージ サンプル条文・関連情報が表示される

特に気に入っている機能があれば教えてください。

飴様 「Wordアドイン」です。ワークフローシステムで受領したWordファイルのまま、加筆・修正できるので便利ですね。

俵様 「LegalForceひな形」は、自社でひな形を作っていない契約類型に対応する際に重宝しています。ひな形に解説がついている点もありがたく、お客さまに内容を説明する際は参考にしています。

湖景様 私は「条文検索」が気に入っています。先方のひな形に不足している条文がある場合に活用しています。過去の契約書や当社のひな形の中から内容が近いものが表示されるので、適切なものを選んで追記します。

戦略的な法務部門を目指す余力を生み出せた

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

飴様 目視では見つけづらかった変更点をすぐに把握できるようになり、契約審査がずいぶんと楽になりました。導入前は、長々とした用語の定義から始まる契約書でも、一字一句チェックしており、重要部分に差しかかる前に疲れていました。しかし導入後は、定型的な部分はLegalForceがチェックしてくれるので、重要部分の審査に注力できるようになりました。

またPDF形式で受領した契約書をテキストデータ化して読み取ってくれる機能も欠かせません。先方からWordファイルを送付してもらうためのやり取りが不要になり、契約審査にかかる時間も、心理的なストレスも少なくなりました。戦略的な法務部門を目指した取り組みに充当する工数を生み出せている実感があります。

今後LegalForceをどのように活用していきたいですか。

飴様 ベータ版のころから使用しているのでよく実感するのですが、LegalForceは新機能が次々に追加され、進化を続けています。今後は比較や自動レビューだけでなく「条ずれ・引用条・定義語チェッカー」や「表記ゆれチェッカー」などの文書編集機能も活用し、契約審査を効率化するお供として愛用し続けたいです。

湖景様 私は企業法務を学ぶ教材として活用したいです。LegalForceの自動レビュー機能や解説文は実務に即した内容ですし、入社2年目でまだ多くの経験を積んでいない私にとっては、先生のような存在です。

LegalForceを導入すれば、契約審査にメリハリをつけられる

LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。

飴様 当社のように審査件数が多い企業におすすめします。大量の契約審査に対応するには審査の強弱のつけ方が重要です。LegalForceの自動レビューでは重要度が表示されるので、たとえば「高」の項目を優先して確認するといったメリハリをつけることができます。法務担当者が多い企業でも、補助ツールとして活用する価値は高いと思います。

CSR本部 法務部 法務課 俵 奨吾 様

俵様 スタートアップ企業にもおすすめしたいです。スタートアップ企業と契約書を取り交わす際、先方にひな形がないケースが多いからです。おそらく、ひな形の作成まで手が回っていないのではと思いますが、やはりビジネスを把握している人が契約書を確認するべきだと思います。LegalForceひな形などを参考に、スピーディーに自社ひな形を整備できるので、ぜひ使ってみてほしいです。

(取材日:2022年10月 撮影:原嶋あさよ)※掲載内容は取材当時のものです。