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契約審査にかかる時間が3分の2に メンバーの法律知識の底上げや教育効果も実感

契約審査にかかる時間が3分の2に メンバーの法律知識の底上げや教育効果も実感

LegalForce 運輸・交通

阪急阪神ホールディングス株式会社

人事総務室 総務部法務担当 弁護士 軸丸 厳 様 人事総務室 総務部法務担当 深民 麻衣 様

POINT
  • 「秘密保持契約」や「業務委託契約」など定型的な契約で活用
  • 変則的な問い合わせにも過去の情報を瞬時に参照して回答できるように
  • 契約審査の件数や法務部門に若手社員が多い企業にもおすすめ。若手社員が多い法務部門であれば教育効果も高い


鉄道やバスなどの都市交通事業、不動産事業、エンタテインメント事業などを手掛ける阪急阪神ホールディングス株式会社。多岐にわたる事業を展開する同社の法務を支えるのは、総務部法務担当の15名(課長3名を含む)のメンバーです。同部門の軸丸様と深民様に、LegalForceの導入経緯や活用のポイントを聞きました。

契約審査の効率化と業務の質の向上に期待してLegalForceを導入

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

軸丸様 当社では15名のメンバーで、当社と阪急・阪神の両電鉄の業務を中心にグループ全体の法務を担っており、私は阪急阪神ホールディングスと阪急電鉄を主に担当しています。
法務担当の主な業務は、契約審査、法律相談の対応、知財管理、個人情報対応、株主総会・取締役会の運営、会議体の運営、コンプライアンス対応です。このうち、契約審査と法律相談はすべてのメンバーが担当します。

人事総務室 総務部法務担当 弁護士 軸丸 厳 様

契約審査は多い人だと月20~30件、繁忙期は月40~50件ほど対応します。株主総会の準備や運営を行う3~6月ごろが一番忙しいです。

深民様 私は阪急阪神ホールディングスと阪神電気鉄道を担当しています。日々の契約審査や法律相談に加え、リスクマネジメント関連の業務、取締役会の運営、決算業務にもスポットで対応しています。

人事総務室 総務部法務担当 深民 麻衣 様

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

軸丸様 以前から、担当者あたりの契約審査数が多く、ミスなく業務を遂行するだけでも大変な状況でした。くわえて、他部門から法務担当に異動してくるメンバーも増え、メンバーの法律知識の底上げなど、全体的な業務の質の向上も課題になっていました。こうした課題を、ツールによって解決したいと考えたのがLegalForceを導入した理由です。

深民様 阪神担当の法務メンバーは、若手社員が多いのが特徴です。私も法務を担当して4年目ですし、6名のメンバーの中に1年目、2年目の社員も在籍しています。とくに最近は新入社員に法学部以外の出身者が増えており、導入するツールを新人教育にも活用したいと期待していました。

実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。

軸丸様 まず契約書を一読して内容を把握し、当社側の有利・不利の見当をつけます。その後、「自動レビュー」にかけて、修正箇所や抜け落ちの指摘を見ながら、契約書を加筆・修正します。
並行して「条文検索」を使って、過去の契約書などから参考になる条文を探し、必要な文言をつけ足しています。
最後に「条ずれ・引用条チェッカー」で契約書の形式面も整えて、審査を完了させています。

自動レビューイメージ 修正や条文抜け落ちのアラートがでる

契約書はNDA(秘密保持契約)や業務委託が多く、ついで売買、新規事業の利用規約等多種多様です。LegalForceはこれらの契約類型のうち、定型的な契約で特に活用しています。

深民様 私も同様に、契約書の内容をおおまかに把握してから自動レビューにかけ、レビュー結果を上から順に確認しています。

「バージョン管理」で過去の修正記録をすぐに確認

LegalForceで特に気に入っている機能があれば教えてください。

軸丸様 「バージョン管理」が気に入っています。まれに、契約の相手方が修正履歴なしで回答してくることがあります。これまでは変更箇所がわからず、紙で照らし合わせるのは大変な作業でした。バージョン管理を使うと、従前のバージョンと比較することができるので、変更点をすぐに確認できるようになりました。

バージョン管理イメージ。過去のバージョンと比較して変更点が確認できる

また、PDFファイルのアップロードに対応している点もありがたいです。以前はPDFファイル同士の比較対応に苦労していましたが、LegalForceはPDFファイルをそのまま取り込めるので助かっています。

深民様 私は条文検索が気に入っています。

冒頭のとおりグループ全体で多岐にわたる事業を展開しており、特殊な契約を多く交わしています。
これらの部門からの問い合わせは定型的ではないマニアックな契約書で変則的な内容が多く、以前は回答までに時間がかかっていましたが、条文検索を使えば、過去の契約書から参考情報を瞬時に取り出せるので大変重宝しています。

条文検索では、キーワードを入力すると過去の契約書やひな形から条文を検索できる

契約審査にかかる時間が3分の2に 若手メンバーの法律知識の底上げ効果も実感

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

軸丸様 契約審査業務の効率性が大きく向上しました。条ずれの確認、契約の文言の検討、抜け漏れのチェックなどにかかっていた時間が短縮し、契約審査1件にかかる時間が3分の2になりました。

特に効率化の効果を感じたのは一般条項の抜け漏れのチェックです。以前は自社のひな形と目視で照らし合わせて確認していましたが、LegalForceに自社ひな形をアップロードし、LegalForceの中で比較を行うことで、自社ひな形に合わせた審査ができるようになりました。

深民様 LegalForceはサンプル条文に加えて法律に関する関連情報も掲載されているので、若手のメンバーの勉強にとても役立っています。以前は個人差があった法律知識が均質化できていることを実感します。

また、以前はダブルチェックを目視で行っていましたが、LegalForce導入後は自動レビューのアラートを指針に判断できるようになったので、契約審査を省力化できるようになりました。

社屋の屋上からは大阪梅田駅を一望できる
タイミングが良ければ阪急電車3路線が同時に発車する光景が見られることも

今後どのようにLegalForceを活用していきたいですか。

軸丸様 LegalForceの自動レビューを活用して、自社のひな形をアップデートしたいです。2020年民法改正の際には人力でひな形を更新しましたが、かなり大変でした。

自社基準レビューもさらに活用していきたいので、まずは自社基準を定めるところから進めていきたいと考えています。

深民様 社則など、契約書以外の文書のチェックにもLegalForceを活用したいです。社内向けに説明する際には書面の新旧比較が必要な場面が多いので、「比較」も活用できると考えています。

契約審査の件数や法務部門に若手社員が多い企業におすすめ

LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。

軸丸様 契約審査の件数が多い企業におすすめしたいです。審査業務の効率化と全体の質の向上が見込めます。LegalForceを活用することで、部門全体の法務レベルの底上げと標準化を実現できます

深民様 若手社員が多い法務部門でも活用できます。契約書に慣れていない社員でも、LegalForceを活用しながら業務を行えば、自然と企業法務の知識が蓄積されていきます。

(取材日:2021年11月)※掲載内容は取材当時のものです。