資料請求
一人法務の業務負荷を軽減 兼務でも対応できる契約審査の進め方

一人法務の業務負荷を軽減 兼務でも対応できる契約審査の進め方

LegalForce 運輸・交通

江ノ島電鉄株式会社

総務部 総務課 大石 綜一郎 様

POINT
  • 網羅的なリスクの洗い出しと重要度設定で契約審査のスケジュールが立てやすい
  • ドラフト版から最終版までの修正の過程・経緯を学べる教育ツールとして活用
  • 論点が明確になることで社内コミュニケーションの機会が増加

1902年(明治35年)の開業以来、湘南・鎌倉エリアで鉄道、バス、不動産、観光業などさまざまな事業を展開している江ノ電グループ。特に鉄道事業は今年120周年を迎えるなど、地域に密着した事業活動を行っています。同社の法務を1人で担う大石様に、導入の経緯や活用のポイントを聞きました。

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

当社の法務業務は、広報やイベント運営などとともに総務部総務課が担っており、主に私が対応しています。現在、新規の契約審査依頼は毎月3~4件程度。取り扱う契約は業務委託契約や秘密保持契約など定型的なものが多いです。既存の契約書に関する相談もありますが、こちらも基本的に私がひとりで対応している状況です。

業務負荷低減をねらい導入 親会社からの推薦も後押しに

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

LegalForce導入の大きな理由は作業効率の改善です。当社は事業規模が小さく、法務専門の部署がありません。LegalForceを導入することで、いかに法務担当者の業務負荷を軽減できるかということがポイントでした。また、以前は部署ごとに契約書の作成や更新を行っていたので、契約内容の判断や書式にバラツキがありましたが、今後はこれを全社で統一化していきたいという思いも導入を後押ししました。

親会社である小田急電鉄株式会社もLegalForceを導入しています。事業の多角化で増大したさまざまな契約種別にも対応していることや、スピード感のある契約審査対応ができている点で非常に役立っているそうで、同社より出向されていた方からの推薦もLegalForce導入の大きなきっかけになりました。

論点と重要度がひと目でわかり、業務のスケジュールがたてやすく

実際にLegalForceを使うときの流れを教えてください。

事業部門からの契約審査依頼は、社内のイントラネットを経由して行っています。契約書をまず一通り確認してから「自動レビュー」にかけ、条文の抜け漏れをチェックします。ファイルをアップロードするだけで瞬時にチェック項目を洗い出してくれるので、最初に使用したときはそのスピード感に驚きました。条ずれなど今まででは気付きにくかった点も確認できるので非常に助かっています。

AIが洗い出したチェック項目はすべてハイライトされ、重要度が示されます。サンプル条文や関連情報も参考にしながら、重要度の高い項目から順に確認しています。判断が難しい部分は、必要に応じて顧問弁護士にも相談します。

自動レビューイメージ 修正や抜け落ちのアラートがでる

LegalForceを使えば契約書全体のリスクを一覧でき、その重要度もひと目でわかるため、業務のスケジュールが立てやすくなりました。審査にかかる時間が読めるようになり、依頼者に戻せる目安も提示できるようになっています。これまでは作業の終わりが見えず、精神的負担が大きかったのですが、LegalForce導入後はスムーズに業務を進められるようになりました。

Wordダウンロードで依頼者と同じ画面を見て確認できる

LegalForceで特に気に入っている機能があれば教えてください。

自動レビューはもちろん、その内容を落とし込める「Wordダウンロード」は重宝しています。私もそうですが、依頼者も法律知識が豊富にあるわけではないので、アラート結果やサンプル条文を普段使い慣れたWordで見ながら議論し合える点が気に入っています。

これまでは印刷した契約書に直接線を引いたり、メモを貼ったりして修正箇所を提示していましたが、どうしてもミスや抜け漏れが生じていました。しかし、Wordダウンロードを活用すれば、審査依頼者と一緒にレビュー結果を見ながら契約書全体を読み込めるので、事業部門とのコミュニケーションの機会は確実に増えたと思います。

3~4日かかっていた審査業務が数時間で

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

これまで3~4日かかっていた審査業務が1日もかからず終わるようになりました。これまでは条文一つひとつを細かく見ながら、過去の契約書やさまざまな資料を突き合わせてチェックしていましたが、LegalForceを使えばこれが瞬時に行えるので、非常に大きな成果を得られています。

「比較」のインパクトも大きいです。新旧の契約書を比べて契約更新時の変更点や修正箇所が確認できるので、仕事がしやすくなりました。

また、LegalForceのUIは使い勝手が良く、初めて触った時でも直感的に操作ができました。カスタマーサクセスの対応も非常に丁寧で、どんなことでも気軽に聞ける雰囲気がありがたいです。

比較機能イメージ 差分がハイライトで表示される

修正の過程を学ぶ“教育ツール”としても活用したい

今後LegalForceをどのように活用していきたいですか。

LegalForceをしっかりと使いこなすことで、過去の契約書を見たり社内規定を確認したりというアナログな業務にかける時間を徐々に減らしていきたいと思います。

さらに、LegalForceは契約書のドラフト版から最終版までの修正の経緯を「バージョン管理」で残せるので、ひとつの契約書がどのような過程を経て完成したのかということを学ぶ“教育ツール”としても活用したいと思います。数学は答えだけではなく、なぜその答えに至ったのかという解き方や考え方を理解するのが大事ですよね。契約も数学同様その過程が大切なので、LegalForceのサンプル条文や関連情報、解説記事なども参考にしながら、誰もが使える共有性のある学習教材として活用していきたいです。

リソースが少ない小規模事業者やスタートアップにおすすめ

LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。

圧倒的な業務効率化を図れるため、法務専任者がいなかったり、1人で法務を担当していたりする企業は導入すべきだと思います。リソースが少ない小規模事業者やスタートアップ、立ち上げ間もないベンチャー企業にもおすすめです。

法務の仕事をしていると「契約書を見てほしい」と漠然と審査を依頼されることがありますが、受付者からするとどこをどう見れば良いのかがわかりません。これだと結局最初から最後まで契約書に目を通すことになり、法務担当者の負担や作業にかかる時間だけが増えるという負のスパイラルに陥ってしまいます。LegalForceの自動レビューで論点を先に洗い出しておけば、議論しなければならないポイントを明確にすることができます。顧問弁護士に相談する際も自社の意見や考えをしっかり持った上で依頼できるので、よりスムーズな法的コミュニケーションが図れるようになるのではないでしょうか。

(取材日:2022年9月)※掲載内容は取材当時のものです。